ボーカロイドは裏切らない

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長嘯を成さずして但だ口皐を成す!「タイガーランペイジ」



今回はタイガーランペイジ
私の中で1,2を争うほど大好きな曲だ
作詞作曲はささくれP


○ノリが良いのか悪いのか○

この曲を初めて聴いた時、素直に「ノリの良い曲だ」と感じる人は、少なくないと思う
曲名にある、虎の如き疾走感や、遊び心溢れる数々の効果音のためだろう

だが、本腰を入れて(?)リズムをとると、どうだろう
違和感に気付くはずだ

この作品は、意図的にリズムずらしが行われている
また、拍子が変わる場面も多い

例えば、イントロは4拍子なのに、Aメロで急に6拍子に変わり、サビで、また4拍子に変わる
じっくり聴いてみると、コロコロと楽しい曲だ


○原案の存在○

この曲には、原案、つまりモチーフとなった作品が存在する
山月記という、中島敦の短編である
現在、著作権切れとなり、このサイトで読む事が出来る
また、高校の教科書にも、一部載っているようだ

私も、山月記を読んでみた(この時ウェブ上で見れる事を知らなかったため購入した)のだが、先にタイガーランペイジを聴いてから読んだため、あまりの印象の違いに驚いた

山月記を要約するとこうだ



今は昔、中国での話
主人公の李徴は、能力が高く、自分の事は自分でやる、いわゆるエリートだった
彼は詩作の道を歩むことを決意し、仕事を辞めた
だが、詩作は容易には至らず、金に困った彼は、もういちど元の仕事へと戻る事となった
その時には、かつての同僚はより高い位に昇格しており、それが彼の自尊心を傷つけた

一年後、用事でとある宿に泊まった李徴は、遂に発狂した
そのまま野山を駆け巡り、二度と戻って来なかった

翌年、袁慘という者が、国の命を受け、旅の途中、宿に泊まった
そこでは、人喰い虎が出るという
それでも、何人もの兵を連れていることから、何の心配もせず道を歩いていると、一匹の虎が草むらから飛び出してきた
直後、身を翻し、「危ない所だった」とつぶやいた

袁慘は、聞き覚えのある声に耳を傾け、問う
「その声は、我が友、李徴子ではないか?」

虎は言答える
「如何にも自分は隴西の李徴である」




どこをどう見ても、タイガーランペイジにみられるような、近未来的な場面は存在しない
それどころか、話自体、人が虎になる、ただそれだけのものなのである

この話をここまで、広げ、かみ砕き、再構築したささくれPは本当に尊敬する


だが、原案がほとんど無関係なわけではない
それは、次項で解説する


○歌詞○


>偶 狂疾に 因  殊類と成り
>長嘯 を成さずして  但だ 口皐を成す

これはタイガーランペイジの歌詞の一節だ
これは、山月記の中で、主人公の李徴が書いた詩の、最初と最後の文だ

また、
>在るのは臆病な自尊心か?
>はたまた尊大な羞恥心か?

これもタイガーランペイジの一節だが、山月記の中では、この二つが主人公、李徴を虎にした原因であるとされている読めばわかるが、この2つは、山月記のひとつのテーマでもあるのだ

このように、山月記に関連したワードや、引用してきた部分が歌詞の中にたくさん含まれているのが、この曲の特徴の一つでもある
探してみるのも面白いかもしれない



★★★★★★★☆☆☆


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